皿ダメコミカライズ感想ネタバレ(けっこう辛口)
後藤羽矢子です。
皿ダメコミカライズが発売されたので、さくっとkindleで購入。
んんんんんんん~~…。
んんんんんんんんんん~~……!!!
と、すごく悩ましい気持ちになってしまい、もうこれ感想書かないほうがええんちゃうか?とも思いましたが、清濁併せ呑むのがうちのブログのスタイルだし、気分を害する方もいるかもしれませんが、いろいろ書きたいと思います。
あ、その前に!
奥嶋ひろまささんはまったく悪くない!むしろ素晴らしい!!
あの男臭さと色気が絶妙のバランスの絵柄、静と動の対比が美しいコマ運び。
コミカライズのオリキャラであるフェイとモンローも、完全に奥嶋漫画から抜け出てきたような感じながら、作品にフィットしてたし。
じゃあ何が問題かといいますと…。
以下おりたたみー。
本当に好きな方にはすいませんが!!!
シロくんのキャラ、虚無すぎんか?
まあこれはゲームの時もちょこちょこ言ってましたが、シロくんがあまりにも要介護すぎて、それ以外のキャラ性が全然見えてこない…。
「死にたがり」なのはいいんだけど、その内面がまったくわからない。もちろんシロくんにだってこうなるまでに色々あっただろうし、葛藤も苦しみも多々抱えていると思う。
ただ現在の状態だと、ひたすらバクくんがシロくんのお世話するばっかりで、愛し愛されって感じがしないんですよね…。セックスはしてるんだけど、それすら「死への希求から逃れるための行為」に見えるし。
うーん傷の舐めあいも共依存も好きなんだけど、なんでこんなに虚無に見えるのかなあ…。やっぱりシロくんの気持ちがバクよりも死のほうに強く向いてるからかなあ…。
クライマックスでシロが「助けて」と死よりバクを選ぶんですが、エモを発生させるにはちょっと足りない…。
むしろ萌えの部分はフェイとモンローのほうが高かった…。
でもまあ、キミカのほうにしても、ヘアズネストの教祖になるまでの葛藤とかそういうの、全然伝わらなかったし(ゲームに於いても)とにかく圧倒的にキャラの内面の描写が足りない。
出来事の表面をツラーッとなぞってるだけみたいな虚無が作品全体を覆っている。
キャラの魅力はどこからくるのか?物語の面白さはどこからくるのか?みたいな創作の根幹にまで思いを寄せてしまうほどでした。
そんなわけで私にしてはけっこう辛口の感想になってしまいました…。
くり返しますが、これは元の皿ダメ自体の物語構造のせいであり、コミカライズに罪はないです。
コミカライズはチラッとタクやトワがカメオ出演していたりのサービスもあったり、目にも楽しいです。
奥嶋さんの漫画は、BL漫画以外の作品も天然BLの香りが芳醇ですので、ぜひ読んでみてください。
| 固定リンク
コメント