aim∴aiミドリルート感想ネタバレ
後藤羽矢子です。
aim∴ai(アイムエーアイ)の感想です。
やってみて最初に驚いたのは、地の文がいっさいなくて、100%会話だけで進んでいくことです。
会話劇多めなゲームはけっこうやったけど、会話劇オンリーのBLゲーをやるのは始めてなような気もする…。
そして会話だけでもちゃんとわかるもんだなあ…と感心したりもしました。
ある意味ノベルゲーとしての正しい形のような気もする。
奈須きのこさんもシナリオ書くとき、ビジュアルでわかる部分はあえて文章での描写を削ったりしていたといいますし。
とはいえ私は地の文の味わいというか妙味が好きなので、やっぱり地の文は欲しいところですが。
以下おりたたみー。
舞台は少し未来、ロボットが社会に溶け込んで機能している時代。
主人公の相原ツグムくんは、特殊高度管理医療機器管理助手というクッソ長い肩書きの青年。病院で使う医療ロボットの管理助手ということです。
これよりもうひとつ上の資格が管理士なのですが、やっぱり資格とるのも大変らしく、このへんの世界観が妙にリアルなのが好感触。
お話はツグムくんが「あるもの」を届くのを待ってソワソワしているところから始まる。
やがて宅配が来て「荷物こちらに置いていいですかー」とドサッと置くんだけど、そのときのSEが「ドゥボッ」って感じで、これ人殴ってるときのSEじゃない?
そんなことはどうでもいいんですが、開けてみるとそれは男性型ヒューマノイドでした。
同じ職種の年上の知り合い、遠藤さんからもらってくれないかと頼まれたのでした。
その話をしてたときのカフェが、おもくそノンケ一発食べ放題で大活躍していたカフェと同じだったのでブフォッ!となる。フリー素材は時として思いがけず再会してしまうときがありますね。
話は戻り、ヒューマノイドを起動させるツグムくん。
MD001_Rの個体番号を持つヒューマノイドに「ミドリ」と名前をつけて呼びかける。
起動したミドリちゃんはロボらしく抑揚のない口調で、顔に似合わず意外と声は低め。一人称が「俺」なのもよい。
ミドリちゃんは対人交流型ヒューマノイドで、家事も代行できます。そもそも譲渡のきっかけが、忙しさにかまけて食事は栄養剤ばっかりのツグムくんの生活を遠藤さんが心配したからなのでした。
この栄養剤、たびたびでてくるけど、どういうものなのかの情報はいっさいナシ。ドリンクなのか錠剤なのかすらもわからない。
あ、でも「固形物は朝はムリ」って言ってたからドリンクなのかな…?
簡易食といえば咎狗のソリドを思い出しますが、あれだってまだ食い物としての体裁は整えてたのに、それですらない栄養剤…。私には耐えられない。
セックスもできますと淡々と言うミドリにキョドるツグム。かくてぎくしゃくとヒューマノイドとの同居がスタート。
家事ができるといっても、精度をあげるには数こなさないといけないのは人間と同じらしく、最初は華麗に家事を失敗したりする。
家事失敗しても淡々としてるミドリはちょっと可愛い。
そして仕事仲間との会話で、ロボットが浸透している世界観の説明があったり、幼馴染と飲んだり。
幼馴染であり、もうひとりの攻略キャラである上山久矢は快活明朗な営業マン。
一目でわかるイケメンという感じではなく、ちょっとタレ目で、現実にいそうなハンサム感。
ツグムがヒューマノイドと同居を始めたことが、あんまり面白くなさそうですが、そこは刺々しくならないよう軽口に乗せてくるコミュ力の高さ。
とりあえず使えるヒューマノイドにするには話し合いが一番というアドバイスを久矢にもらい、コミュニケーションを積極的にとっていかねばと思うツグム。
少しずつ家事スキルもあがり、関係もややあったまってきたツグムとミドリ。
そんなある日遠藤さんとバッタリ会い、ミドリにはモデルとなった人物がいることを知る。
その人、大園陸さんの話をミドリに振ると、ミドリは自分の製作者だと言い、さらには「恋人だった遠藤和夫に自分の後釜として送った」と言う、驚くツグム。
遠藤さんはもう現在はいいオジサンなのですが、過去にはいろいろと萌えるドラマがあったんだろうなあ…そしてこれは後々のおおいなる伏線…?と思ったのですが、その後ストーリーに特には噛んできませんでした。うぉおい!
しかも遠藤さん、最近結婚が決まって、そのために元恋人クリソツのヒューマノイドを置いておくには忍びなく、ツグムに譲渡したというあらましを暴露。
そんなおめえ、ラブドールの処分に困ってオリエント工業に送り返す人じゃねえんだから…。
いや遠藤さんは一度もミドリを起動させず死蔵していたから、使っていたわけじゃないですが、なんか妙なロマンのなさというかリアリティというか…。でもこういう感じ嫌いじゃない。
そうこうしているうちにミドリちゃんの育成も進み…なにやらミドリちゃんがぐいぐい押してくるようになった…。
ハッ…!ミドリちゃん可愛い顔してるから、久矢は攻めでミドリちゃんは受けかなと思ってたけど、もしやミドリちゃんも攻めなのか……?!
そしてとうとうミドリちゃんが「ツグムに触れたいです」と言って、のしかかってきたああああああああああ!!!
そしてここで「受け入れる」「体を離す」の選択肢が。
ああああ!パッチ当てる前はここ選択肢出なかったんだよなあ!ここかよ!と泥沼攻略の記憶が蘇る私。
当然「受け入れる」を選択すると、ミドリちゃんがけっこうノリノリでキスをしてくる…。
おっ…ツグムの拗ねた子供のような喘ぎ、なかなかええやんけ…。
そこではキスどまりでしたが、ツグムのほうはヒューマノイドに告白されて困惑しきり。
ミドリちゃんはテンションはローなまま、おやすみのキスをしてくるなど積極的。でもツグムのほうは恋愛感情はないし、この先どうミドリと接していけばいいのか…キマズイ…と悩む。
久矢に相談すると「ヒューマノイド相手に真面目に対処しようって思いすぎ」と諭される。
ツグムが触るなといえばいいだけの話といわれるも、いまひとつ釈然としないツグム。
そんな折、外に買い物に出ていたミドリが、通り魔に襲われる!!
ズタボロになって帰ってきたミドリに愕然とするツグム。
急いでヒューマノイド用の修理機関に予約をいれる。ここ最初の泥沼攻略のときは、ツグムが仕事が忙しくて~ごめんミドリ…もう少しだからとズルズル修理させないのが、イラついてどうしようもなかった…。
こっちは速攻で修理機関に連れて行ってくれてホッとした…。
とはいえ、ミドリの修理が絶望的なのは、こっちでも一緒で。
ミドリは古い型なうえ個人製造なので、パーツはないし、設計図がないとパーツの作成もできないと言われてしまう。
そこで遠藤さんに連絡して設計図は手に入れられないかとお願いするも「当たってみるけど難しいかも」的なお返事。
いちおう修理機関で表面は直してもらったものの、内部はどんどん破損していくミドリ。
ミドリは自分を廃棄するようツグムに薦めるけど、もちろんツグムにはそんなことはできない。ツグムのなかでミドリは大事な存在になっていた…。
「直ったらずっと俺の傍にいて欲しい」と言うツグムに「一般的に言えばそれはプロポーズの言葉に相当しますね」と返すミドリ。
そうしてムードはあったまり…ミドリは「我が儘を言わせてください」とセックスをご所望!
そしてやっと本格的に始まったわけですが……ミドリちゃんツグムの乳首を舐めたりチンコしごいたり完全にイニシアチブとってるやん!やっぱ攻めか!
しかし挿入は……なかった!!!
ミドリちゃんが上になって、チンコを兜あわせでしごいて射精して終わってた……。
いやまあ挿入がすべてじゃないですけど!
しかもなんか精液の描き方がむっちゃぞんざい……。精液描画ソフトたろたろそ~すで描いたような……。ちなみに私はこれを買ったことがあるんですが、ちょっとぐぐってみたらまだ売ってた…。
でも無機質な喋りだったミドリちゃんの喘ぎが可愛かったからすべて許す……。
そうしているうちに遠藤さんからミドリの共同開発者だった男の所在を教えてもらい、彼にミドリを直してくれと必死で頼み込むツグム。
最初はツンな態度だったその男─矢部も、ツグムのヒューマノイドを想う真摯さに心動かされ、修理を引き受けてくれる。
最短でも二ヶ月と言われ待つ身の時間をじりじりと過ごすツグム。
そしてとうとう修理が終わったとの連絡がはいり……。
最初のお出迎えのシーンリターン!
目覚めたミドリは「よろしくツグム」と笑顔を見せてHAPPY END……。
この演出はわりとよかったけど……。全体的にメリハリが足りなすぎるー!!
矢部の心を動かすシーンもなんかふわ~っとしてるし、話全体に次のエピソードに行かせるためのフックが足りない…。決め手というか。
普段は言わないようにと封印してる「もっとあそこをこうしたらよかったのにー」が脳内でバリバリ発動してしまった…。
そういうわけで色々ともどかしい気分にはなりましたが、ミドリちゃんは可愛かったし、ツグムも所有者という立場なわりに攻められててよかったです。
挿入こそなかったけど、ツグムは受けやろ。
次回は久矢ルートです。
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