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2018年1月18日 (木)

メビウスライン備忘録ドラマCD 千家編感想ネタバレ

後藤羽矢子です。

遅くなって申し訳ありません。やっと千家編の感想です。

ジャケ絵…神懸っている…。ふたり手を繋いでの波打ち際。夜明けの薄青い空と光の眩さ、そして千家さんの背中の厚みと尻のラインが素晴らしいとしか言いようがない。
あと陽の光が透けてる千家さんの髪がなんとも言えず美しい…。

今回どのジャケもみんな絵画かよ!っていうくらい情念が篭ってて、とこしえに眺め続けられる…。ジャケ絵タペストリーにして部屋に飾りたい…。

そして冒頭で京一郎が言う「大正メビウスライン帝都備忘録オーディオドラマ…」ってタイトルコール…。これいつもちょっと気恥ずかしくて、無いほうがいいかも…と思ったりしてたんですが。
4作品ぶんのタイトルコール、聴き比べると、演じ分けに「おおお~~っ」となります。
特に千家さんの京一郎は、タイトルコールから冷徹さが滲み出ていた大変によい…。

南洋への出征を一週間後に控えた日、日本軍は連戦連勝で士気も上々。けれどその一方で千家さんは呪詛でぐったりんぐ。
それでも「思ったよりひどくはない」と言う千家。京一郎の血を飲んでるからかもと言い、血を寄越せと言ってくる。
もちろん、血の儀式=エロですので、そのままエロになだれこみます。ちゅっちゅしながら「私を欲しいと言ってください…」とくぐもった声で囁く京一郎がエロい。しかしイチャついてるシーンなのにBGMはなんだか不穏で、このふたりの営みは、傍から見たらおぞましいものなんだろうなあ…と哀しくなる。

まだ前半ですのでエロはフェードアウト。
事後、ぼんやりと「海に行こう…」とあどけなく呟く千家。血の気が引く京一郎。
千家の正気がじわじわ失われていることに京一郎も薄々気づいていて、千家が狂ったら京一郎は千家を殺すと約束していて。
けれど京一郎はそんなこととうにできなくなっていた…。

次の日、千家の大将の親任式に京一郎が代わりに行き、皇后と謁見することに。
蛇の腐女子との茶番タイム。
千家の具合が悪いことを聞き「まっ…かわいそ…伊織……オッホホ」と皇后、めっちゃ煽りよる…。ギリリッとなるのをこらえる京一郎。

千家へせめてもの餞にと元帥刀を授ける皇后。それを京一郎は抜きはらい、皇后へと刃を向ける。
「血迷いましたか!」と言う皇后に「あいにくこの上なく正気です」と返す京一郎。
あっこれ本編の「さだめられたものEND」のときの千家と皇后のやり取り…。

京一郎は皇后に、皇后ではなく蛇の妖として、亡者を盾にして呪詛を除ける術を教えろという。それへ「無理ねえ~(せせら)」と妖の素の部分を出してみせる皇后…。
この演じ分けがまたすごい…。
皇后モードのそらぞらしい上品さから、素を出したときのふてぶてしい色気…。そしてそっちのほうがいい感じ…。

術は教えてやってもいいけど、陽の気を持つお前には扱うの大変よ。気を抜くと盾の力が弱まるからこれからおちおち寝られなくなるわよ的なことを言う皇后。
皇后に負け時とふてぶてしく言い返す京一郎。
この丁々発止いいわあ~。

かくて皇后に術を賜り、京一郎はこっそりと帰宅、千家宅のサンルームへ。
そこには千家のお姉さんの霊がふわふわしていました。
京一郎はお姉さんの霊を亡者の盾としようとし、お姉さんもまたそれを受け入れようとしている。
「弟をよろしくね…」と儚く囁くお姉さん……でも声、皇后の人…。

亡者の盾で無事呪詛除けして、目覚めた千家さんはすっきりさわやか。
京一郎と一緒にホッとなる私。
そして京一郎は千家さんが床に臥せってる間に、使用人に暇を出し、館をふたりきりの場所にしていたのでした。
出征までの4日間、「その間…なんだって(セックス)できますよ…」と悪戯っぽく囁く京一郎。
けどそのあと「こんなささやかな自由が欲しかったんです…」と涙ぐむ京一郎がせつない…!
この後、当然ムチャクチャセックスするわけなんですが、興が乗って京一郎の服を脱がせてやるという千家に普段と逆じゃないですか。「いつもだったら脱がせろ舐めろ跨れ動けというばかりで…」と千家のマグロを暴露する京一郎。
痛いとこ突かれた千家は意趣返しに京一郎の乳首を激しく責めたてる!
「ん~?」と言いながらネチネチ京一郎を責める千家…。京一郎もとろとろの前後不覚になって、挿入されれば泣き喘ぎの匠の技が冴え渡る…内匠なだけに。
イクときなんて「いくっいくっ…いぐうっ」って声に本気汁が入ってましたね…。

その後数日間は、やりまくりだったらしく「いま、何日だ…」と時間の感覚もおぼろになるほど。
やり疲れで京一郎が寝てしまった隙に、すべてを悟ってる千家がお姉さんの霊を祓ってしまう。ていうかお姉さん、一部始終見てたの…?
しかし再び呪詛を受けることになっても、京一郎の陽を翳らせたくはないという千家…。
千家ええええええええええええええ!!!
辛い…。

夜が空けて旅立ちのときがくる。「海へ行こう。自由を取り戻すために」と千家は京一郎に囁く。
あー…聴き終わってからジャケ絵見返すと「すべてを終えて自由を取り戻すふたり」がモチーフになってるんだろうけど、(この世の)すべてを終えて自由の海(あの世)に向かっているようにも見える…。
ふたりの行く末がどうなるかは…たぶんもうわからないんだろうな。派生もこれがラストだろうし。でもどういう結末を迎えるにしろ、ふたりは一緒に死ぬだろうし、幸せであると思う…。

正直、泣いた…。でもこの崖っぷち感こそ千京の醍醐味だから…!

そんなわけで、ドラマCDも出揃い、メビウスラインも一区切りって感じですね…。
あ、ちっちゃいさんの特典とかコミカライズもありますけど!
あと東京メビウス綺譚も時々出してくれれば嬉しいなー…。

などと全然区切りがついていない私でした。

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