« 大正メビウスライン備忘録ハレ 時雨ルート感想ネタバレ | トップページ | 大正メビウスライン備忘録ハレ ミサキルート感想ネタバレ »

2017年9月15日 (金)

大正メビウスライン備忘録ハレ 伊勢兄弟ルート感想ネタバレ

後藤羽矢子です。

やっと仕事ウェーブに一段落着いた…。

昨日はヘトヘトで何もできませんでしたが、今日やっとフルコンプしました。

大正せんべすのほうは、難易度を最大にしてるせいで、PC版よりサクサク進めませんが、それもまた楽しい…。ストーリーモードがセーブできるのはありがたいですね!

そして伊勢兄弟ルートです。

正直、このルートが一番どうなるのかが気になるところではありました。正直、お話としてほぼやってるだけって感じなので…。
特に3P…。
ぼやかすとしても3Pは3Pってわからなければ意味がないし、フェードアウトじゃますます意味がないし…と、エロの処理にしか興味がないのかって感じで申し訳ない。思えばPSP版の感想もこんな調子ではあった…。

そうして期待しつつ始めましたら…。

おお…ほーほーほーなるほど~…こう来るか~という感じでした。
どんな感じだよ!

以下おりたたみー。

大雑把に言うと、馨はぼやかしつつの完遂、薫のほうが寸止め!!

薫のほうを「やらない」という結末にしたのは、意外な気もしましたが英断だなとも思いました。
小悪魔チャーミーな薫くんが京一郎に仕掛けた一夜限りのエッチなイタズラ☆というノリから、ぐっと切なさが増し、そこから新規エピソードへと続いていくのが実によかった。

そして3Pのほうは、馨と薫が京一郎を挟んで、指やら耳やらを同時にぺろぺろする愛撫サラウンド!
もしやイヤホンしたら、馨と薫の声がそれぞれ左右から聴こえてくるんじゃ…?と思い、イヤホンしてみましたが、それはなかった…。まあずっとそれだと聴こえづらいもんね。

やってることは耳舐め指舐めという前戯レベルではありますが、間に挟まれてる京一郎が惑乱したり快感を堪えていたりと、表情差分が豊富で大変エロい。双子たちもそれぞれ演じている仮面をはずして、素の態で京一郎を弄んでいるのもいい…。
この「馨と薫は本来似た気質ではあるけど、それぞれの役割を演じていた」という部分をちゃんと声で表現できているのがすごい!
愛撫を加えていくふたりの声が、馨と薫とわかりつつも似ていくところが本当に素晴らしい。

そうして「もっと楽しめそうだね…」と言いつつ、フェードアウト…。3P成分を生かした戯れと、この先のエロの想像の余地を与えつつのいい落としどころでした。

SPECIALのほうはショートストーリーはなし。まあ伊勢兄弟のSSって「I家別邸に関する報告書」とかないもんなー。あれは、メビウスすべてのSSをひっくるめても群を抜くリョナさで、さすがにあれをゲーム化はできないだろう…。
でもあの京一郎の記録を内匠さんの声に乗せたらさぞや萌えるだろうな…とは思う。

そして新規エピソードのほうですが、これが上手いというか…。生きている者と死んでしまった者の対比が美しく、伊勢兄弟ルートは対であり、それでいてひとつのものだなと思わせられます。

生きている馨のエピソードは、ほのぼのと可愛い。酔ったイキオイでやっちゃってからしばらく、距離を詰めることができずに内心でぎくしゃくしてるところを、馨が京一郎を休ませるという名目で膝枕。このときも「仕事ですからね!」みたいな淡々とした風を装っている馨さん…。
しかし心はすでに暖まってる二人…。馨が勇気を出して京一郎にキスしようと、屈みこむと…。凝りまくった背筋がビキッとなってそれ以上曲げられない!
わっ、わかるうううううううう~~!!凝るよね~背中~と背中の凝り具合にシンパシイを感じてしまう私。
このときの馨の苦悶の表情といい、京一郎の「?」な表情といいブフフッと笑いがこみあげてきます。
しかしこのせっかく盛り上がったムードを霧消させたくない馨は、京一郎に唇に指を触れさせる擬似キスに!

この唇に指を触れさせる擬似キスって、大昔の少女漫画にたまに出てくるシチュなんですが、大昔の純潔の風潮が強い頃にはよくあることだったんでしょうか。
私が読んだ作品では、恋人同士がキスはしたいけど、まだ早いから…みたいな流れで、お互いの唇に指を添えあうという、現代の目からすれば欺瞞以外の何物でもない行為ですが、一周まわってその欺瞞がエロい!

馨の擬似キスは、そのベクトルとはちょっと違うのですが、古典的なエロティシズムはあるなと思いました。
京一郎のほうは「仕事場でこのような行為はするべきじゃないから擬似で収めてくれたんだな」と勝手に馨への評価をアゲ、なんだかんだで上手く転がった…。

最後はヤル気マンマンになった若い二人が「いますぐ帰ろう!」「うん!」ってなって、ああああああああ甘酸っぱいいいいいいいいい!!!
京一郎の「うん!」がいいよねええ…。

対して逝ってしまった者である薫は──
明け方の夢のなかで京一郎とお茶しながら世間話するお話なんですが、これがなんとも切ない。
リビングテーブルを挟んで、二人で玉露を飲んでいるんですが、京一郎のお茶が差分でじわじわ減っていくのに、薫が手にしているお茶がまったく減っていないのが哀しい。
四捨五入すれば三十路に近くなった京一郎が、朝の素振りが半分に減ったし、ハードな訓練の翌日は疲れが残るようになったという、健康食品のCMの前振りみたいな切なさを見せていたし。

ここで薫ルートが「やらなかった」ことが活きてくる。
自分はもう死んでしまった人間だから、京一郎の心を「持って行く」わけにはいかないと言う薫。
薫は京一郎の心を縛ろうとしないし、京一郎もまた、いまは想う人はいないけど、いつかは出会いたいと考えている。
薫の時間はもう動くことはなく、京一郎の時間は絶えず進んでいる。二度と重ならないふたりの時間をいっとき夢が沿わせてくれた…という切ないお話でした。

そんなわけで薫ルートはだいぶ違う味わいになってましたね!
まあPC版の一夜のエロ悪戯も、ラストはそれなりに切なくもあったんですが、ハレはエピソードと合わせて、完成された!って感じですね。
ただのエロ緩和改変でなく、一段テーマを深く掘り下げてるのが本当にお見事!でした。

次回はいよいよ大トリのミサキルートです。

|

« 大正メビウスライン備忘録ハレ 時雨ルート感想ネタバレ | トップページ | 大正メビウスライン備忘録ハレ ミサキルート感想ネタバレ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 大正メビウスライン備忘録ハレ 時雨ルート感想ネタバレ | トップページ | 大正メビウスライン備忘録ハレ ミサキルート感想ネタバレ »