貴方日記 刑部ルート感想ネタバレ
後藤羽矢子です。
とりあえずキラルナイトの先行抽選に申し込んだ…。どうか当たってますように!
それはそうと貴方日記です。
Cool-Bに載ってる絵を散見して「いい感じだな」と思うくらいで情報を全然入れてなかったから、主人公総攻めゲーということも知らなかった…。
でもこれぐらい未知な状態でプレイするのもなかなか乙なものでした。
システムは普通に快適ですが、なんか音量が異常なまでに小さいぞ!
PCのボリューム最大にしてもまだ小さいんですけど…。システム面に関してはそこだけが不満かな…。
ボイスはフルボイスではなくパートボイス。いままでやったゲームはフルボイスかボイス無しの両極でパートボイスって初めてなんですが、慣れるといちいちボイス聴かずにサクサク進められるのでいいかもしれません。
お話をざっとあらすじると。
ええとこのお坊ちゃんの久世貴裕は、12歳のときお父さんが突然の発狂、お母さんがその後自殺というヘヴィな過去を持ちながらも現在はエリートサラリーマン。
しかし彼には重大な秘密が。
それは他人の心が勝手に読めてしまう病気、フォリアを患っているということ。
その病気は華族に多く発症すると言われ、父親のその病気のせいで発狂したとのこと。
他人の心を読むことを「ローディング」と言い、自分でその能力をコントロールはできない。
発症したのは半年ほど前からで、他人の心がわかってしまう煩わしさと、発狂の恐怖にじんわりと怯える日々。
しかし祖父の書き残した手紙から「無限伴侶──あるとき夢のなかで自分に愛を囁く人物、その者と愛し合い、15年経つまでに真実の愛にたどり着けばフォリアは完治する。それができなかったら父親のように発狂する」という情報を得る。
そこから普通にキャラ選択でルートに入れるのですが、当たり前ですがそこにいるのは全員男で。
ノンケの貴裕さんは「なんで男なんだ…?」と愕然としたりします。そりゃそうだよね…。
とりあえずビジュアルと、ツンデレっぽい性格が可愛い感じだったので刑部くんを選択しました。
以下おりたたみー。
貴裕さんと同い年ではありますが、なんとなくちっこい感じの刑部優心くん。名前がこころっていうのも可愛い。
人当たりもよくデキる男ですが、貴裕に対してだけ敵意むきだしにして罵言も普通に吐いてきます。こんな彼が無限伴侶だっていうから「いったいどうすればいいんだ…」とかなり前途多難気分の貴裕。
しかし一緒に出張行ったり、関わりが増えるに従って刑部くんのほっとけない感じに庇護欲をそそられ惹かれていく貴裕。
貴裕自身のパーソナルは、まっすぐで健全。だから刑部にけっこうストレートに好意を表明しますが、刑部のほうがこじれにこじれてるので、まったく思うようにいかない。
そこへ同僚でありフォリア仲間である穂積がよからぬ進言をしてくる。
それはローディングの逆の能力「センディング」と呼ばれるもので、相手の心に自分の言葉を送り込むというもの。
これで好きになるように洗脳してしまえばいいという穂積に「そんなことはできない」と突っぱねる貴裕。
しかしフォリア友の会「ユーフォリア」という謎組織の会長から突然のメールがあり、「無限伴侶の夢みてから49日までの間に愛を得ないと発狂すっから!」と驚きの報が!
15年から49日って短縮にも程があるだろ!!!
このことで焦りだした貴裕は、ゴールデンウィークの11日の長期休暇(いいなー)に刑部監禁計画を決行する。
ここで1日ごとに貴裕が相手の様子を日記に綴り、これがタイトルの貴方日記であり、お話のメインどころでもあるんでしょうが…。
ぶっちゃけ話のなかでここだけ浮いてる…。
貴裕は刑部のことをもっと知りたいという気持ちと、早く刑部を手に入れたいという焦りからの強行手段で、刑部はとにかく貴裕を不幸にしたいという歪んだ妄執があり「これであんたも犯罪者だなあ!」などと高笑いしつつこの事態を「受け入れる」
かくてやりまくりの日々が始まるわけですが、貴裕は完全に病みストーカーになっちゃってるし、これ絶対社会復帰できないよねえ…と思ってたのですが、連休が終ったらあっさり日常に復帰してて「え?」
いやもちろんそれぞれ思うところはあるのですが、完全にイッちゃったと思ってた貴裕が意外なほどスッと正気に戻ってて、案外大人ってのはそんな感じで彼岸に行ききれないものなのかなと思ったりしました。
終らない夏休みならぬ終ったゴールデンウィーク。
ところで。
刑部はツンデレどころか、完全にメンヘラでした。
これはちょっと驚いたっていうか…いままでやったBLゲーのなかでも「あー…この人ボーダーだよな…」とか思う言動する人はおりましたが、はっきりと病名にまで踏み込んでるのを見たのは初めてな気がする。
刑部は表面上はまっとうな社会人ですが、ターゲット認定した相手にのみ依存するタイプのアレで、貴裕をターゲットにしてからは、貴裕を試すような言動を繰り返し、怒りを破裂するようにぶつけ、自分を責め貴裕を責めるの繰り返し。
それは魔のゴールデンウィークが終ったあとにさらに悪化し、見てるこっちがもらい鬱になりそうになる…。
正直最後のほうは恋愛の行方というより、パーソナリティディスオーダーの患者とそれを支える人がどうやって出口を見出すか…みたいな話になって私もそこが気になってクリックする手が早まりました。
フィクションの世界では愛の力でふわっとよくなったりしますが、この話そのへん妙にリアルで、愛を知っても、というか知ったからこそよけいこじらせたり、それを刑部本人がダメだと思ってるのにどうにもできなかったりと非常に辛い。
結局、クリニックに行って地道にカウンセリングを受けることになった…って感じで落ち着くのですが、そのへんもリアル~~!
というわけで、萌えは正直なところあまり…って感じですがこういうテーマを真正面から取り上げてるのはすごいと思った。
ところでそのふたりの間係とは別に、ラストででかい陰謀の真相がぶっこまれたのですが、ふたりのメンタル間係のリアルさと地道さに比べ、その陰謀の真相が中二感溢れてて、チグハグ感が否めない…。
そのへんは別のルートのほうが楽しめそうな予感。
ところで。
このゲーム、シナリオが第一部から第六部までで構成されており、GOODだろうがBADだろうが、とにかく終りさえすれば次のシナリオが解放されるので何も考えずに進んでたのですが、さすがに三部から四部の話があまりに繋がってないので「あ、これちゃんとGOODクリアしないとダメか」と気づき最初からやり直したりしました。
すべての選択肢が三択で、地味に攻略難しい…。
私は最初は攻略サイトは見ず、自分の心のままにプレイしていたのですが、三部までがことごとくBLACK(BAD)ENDで、私はいったいどれだけダメ選択者なんだ…。
ちゃんとよかれと思う選択してたんだけどなあ…。これ相手が刑部だから?
そんなわけでのっけからなかなかヘヴィなルートでした。
というかこれ、ほのぼのできるルートはたぶんなさそうだな…。
次は由利大輔に行きたいと思います。
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