後藤羽矢子です。
引っ張りに引っ張ってしまったGALTIA感想ですが、やっと真相のゼノルートです。
前回の記事のラストでお伝えしたとおり、私のレビューにしては、辛口になると思います。
ご了承ください。
BLゲーの真相ルートというものはキャラの好みとかに関わらず、謎がとけるカタルシスとか、大団円感が醸しだす謎の感動とか、そういうものでだいたい好ましい印象になるものなのです。
しかしゼノルートにいたっては、混迷の度合いが増したっていうか…。
ルートに入るのは、ジーク、ラウルス、センリ、ディアゴをクリアしたあと、もう一度最初からやり直すだけ。いきなり初回とは違うシーンが流れ、ワクワク感が高まります。
最初の分岐で「手を伸ばす」を選べば、すぐさまゼノルートです。
ハッと気づくと、そこはクウォーリーで「そうか…俺は護衛でここにきて…」とちょっと白昼夢気分のシンちゃん。
そこでシンちゃんは何故か過去に落としていった男たちの記憶が自分のなかにあることに気づきます。
えっ。なにこれ、GALTIA、ループものだったん…?とこちらもシンちゃんと一緒に愕然としてると、見回りをしているシンちゃんとゼノがバッティング。
しばらくやり合って、ゼノがシンちゃんの正体に気づくや否や気絶させて拉致!
シンちゃんが気がつくと、そこは郊外の荒れた土地、そこで「思い出せ」「いや知らないし!」みたいなやりとりを続け、やれば思い出すかも!とゼノがシンちゃんを野外レイプ!
またこれが乱暴で痛そうなレイプ…。気絶したシンちゃんは以降、夢の中でたびたび過去の記憶を垣間見ることになります。
最初はジークルートにも出てきた、なんか研究所っぽいとこ。そこで出てきた研究員が再び現れ、彼の名がサイラスということが判明。そしてアップになったサイラスさんは、ジークにクリソツで、あっ!この人ジークの生まれ変わり?!と、ジークルートに後から運命の恋的要素が添付されます。
サイラスさんかっこいいな…。ていうか普通、ジークルートの時点で気づいてるべきなんでしょうか…。私本当に鈍いな…。
心は過去を垣間見つつも、現実のシンちゃんはレイプが元で発熱し、衰弱状態。
いちおうゼノはナシオのいる研究所でシンちゃんにお注射打ったり、看病はしますが、とにかく最優先事項は、シンちゃんの記憶を取り戻すこと。
そしてまだ回復してないシンちゃんを連れて、記憶の封印を解くための旅へとでます。
ここからが…正直、耐久登山かっつーぐらいの忍耐を必要としました。
とにかく、会話が不毛。
通じない話、ループする話題、かみ合わない価値観、はぐらかされる話術。
まあこの不毛さはラウルスルートでもあったんですが、ゼノルートはほとんどそれなんで…。
「思い出せ」「本当に覚えてないんだ!」
「俺のなにを知ってるか言え」「思い出さないのに言ってもしょうがない」
「人を傷つけるな」「なんで」
このみっつをとにかく延々とくり返します。
ゼノはシンちゃんの記憶を解放しようと、思い出の地に連れてったり、聖剣を奪ってシンちゃんに触れさせたりいろいろしますが、シンちゃんはちょっと記憶が頭を掠めるだけで不発に終わります。
この道中も…。ゼノは人外レベルの(実際人外ですが、いちおう肉体は人間らしい)能力者ではあるものの、テレポートとか空を飛んだりとかそういうことはできないわけで、何日もかけてあちこち移動して激適当な野宿を繰り返しで、(しかも病院着のまま…)シンちゃんにとってはガチの耐久登山に等しいですよ!見てるこっちが疲れてくる…。
そんな進展しない会話を続けるふたりに、ゼノの使い魔である喋る鷹さんが現れ、ゼノのフォローをさりげなくしたりします。そうこうしているうちにゼノのいいところも見え始め(見えてこなかったら困る)シンはゼノに「絶対に人を殺さない」という約束をとりつけるまでになります。
そして相変わらず記憶は戻らないまま、外の世界ではクウォーリーとバストゥーニが戦争をおっぱじめます。
こいつらが戦争をやるのは、なにをどうしても止められないのか…。
ラウルスジークが聖剣をまみえる一騎討ちはかっこいいものの、聖剣同士をぶつからせるとやばい光が放出されて世界を壊していくらしい。
ていうかジークとラウルスもそれをわかってるせしいのに、それやるのか。
なんか核爆弾の発射スイッチ押しちゃう人みたいな無謀感しか感じない。
それよりディアゴルートでジークとディアゴの聖剣がぶつかってたと思うんですが、それはいいのか。
ていうか私が何かを見落としてるのか…?と思ってしまうほどいろいろと混迷しています。
ゼノはジークがサイラスの生まれ変わりということを知ってるので「お前だけは許さない」と、ジークを殺そうとしますが、ここで分岐が。
ゼノを止めるを選択すると、シンに信じてもらえなかったことに絶望して、ジークを殺してしまいます。そうして約束を破ってしまったゼノは額が割れて死にます。
それは前世で、シンがゼノが「約束破ったら額が割れるからな」と言ったからなんですが、こえーよ!その約束!!
ゼノを信じて止めないほうを選ぶと、約束を思い出しなんとか思いとどまるゼノ。
しかしジークのほうはゼノが戦意喪失したのに「お前たちを生かしておくわけにはいかん」とか言い出し、シンが説得しても話聞かないし、聞き分けのないアホみたいでイラつく!
ゼノを殺そうとするジークを止めようとする最中に、シンちゃんはなんの脈絡もなく、突然すべての記憶を取り戻します。
なんやねん!!!それ!!!
いや、現実に起こることはたいがい脈絡はありませんよ。
でも物語ってそういうものじゃないでしょう?
なにかこう、トリガーになるエピソードがあるべきじゃないですか。
まあでも、もうずーーーーーっと出そうで出ない便秘のような状態のシンちゃんの記憶が戻ってスッキリはしました。
しかしすぐさまゴゴゴ…と地鳴りが起こり、世界崩壊のお知らせ。あーあー…
とりあえず覚醒したシンちゃんが力をフルに使えば、なんとかできるかもだけど、それやったらシンちゃんの魂までも消失しちゃうかも!みたいなことに。
それでもやる!と言うシンちゃんを制し、「俺がやる」とゼノ。
ゼノが力を放出し、シンちゃんが「ゼノーーーー!!」と叫び……。
世界はなんとかなりました。
世界は光に包まれて、緑は蘇るし、兵士の傷は治るしですごい!!
しかし何がどうなってこうなったのか、全然わからないんですけど!!!
こういう力任せの謎ミラクルも嫌いじゃないですけど、それにしても謎すぎる。
その後ふたりは、人里離れたところにおうちを建ててもらい、そこでイチャイチャして暮らしました。めでたしめでたし…。
このラストも、初めての甘いエッチでいい感じではあるのですが、演出の余韻がなさすぎる…。
とにかくなんだか、一言で言うと「大雑把」な印象のルートでした。
シリーコーダが結局なんだったのかもよくわかんないし、ふたりの転生のシステムもよくわかんない。最初のシーンが過去のどこのへんに繋がってるのかもわかんないし、シンとゼノが宇宙人っぽいことはわかるものの、どうしてこの世界に来たかもわかんないし、真相ルートなのに、このスッキリしなさ!!
まあそんなわけで、前世のシンちゃんとゼノが可愛かったということぐらいしか、楽しめるところがないです。
多少ストーリーがタルくても会話劇が楽しければ、私はわりと評価甘くなるとこあるんですが、このルートに至っては会話が一番苦痛という…。ある意味珍しい…。
次回は総評です。
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