« メビウスラヂオ後編ー! | トップページ | よしなしごと »

2014年2月16日 (日)

ジュリオお誕生日ー!

後藤羽矢子です。

日付変わっちゃったけど、ジュリオお誕生日おめでとうございます!

なんか絵でも描こうかなと思ったけど、なんか思うように描けなくって、んがー!となったので、SS書きました。

本当に短い、イチャイチャしてるだけのSSですが、誕生日の花を添えられれば…。

短いんで別館には入れません。Pixivにもあげないと思います。

おりたたみにいれておきます。

ジュリジャンSS↓


その日のパーティが、いつにも増して盛大になったのには理由があった。

 
 ひとつはジュリオが30の大台に乗ったことに、ベルナルドやルキーノが大人げなくはしゃいだこと。わざわざ特注したケーキは、キチガイじみたカラフルなクリームが盛られ、そのまんなかにチョコレートで「ようこそ!30の世界へ」なんて書いてあった。
 
 もうひとつは……コロンビアの鉱山事業を任せられる人材が育って、そろそろ一任しても大丈夫とメドが立ったという報告。
 つまりは、早ければ初夏あたりには、ジュリオはコロンビアの駐在を終え、このデイバンに戻ってこられるということだ。

 3年と少しの時間、ロバートリプレーのヨタ記事で見るような未開の土地にジュリオはいる。
 その土地の生活がどんなものかは、年に数回帰ってくるジュリオの痩せた体が物語っていた。それでも最初の頃に比べればだいぶマシな暮らしになったとジュリオは言っているが。
 そんな生活にやっとピリオドが打てるとの報に、俺が浮かれないわけがない。だから料理の皿数がいつもの倍近くになってしまったのも無理がないわけだ。

 残すの厳禁!とカポの権限をふりかざしたおかげで、俺の料理はほとんど残飯になることはなかった。イヴァンのやつは出来悪いカトゥーンみたいに、一心不乱に料理をかきこみ、普段小食のベルナルドは、やや青ざめつつそれでもせっせとフォークを口に運び、ルキーノは豪快に酒で料理を流し込んでいた。
 最後の晩餐を10倍くらい浅ましくしたような光景のなか、ジュリオは王子のような優雅さで、けれど誰よりもたくさん俺の料理を食べていた……。

 酔いつぶれ、じゃなく、食いつぶされてヨレヨレになった幹部諸君らと別れ、俺とジュリオはようやく二人きりになった。
 ジュリオのアジトの安アパート……年に数回しか鍵の開くのことのない部屋は、俺たちを匿い、厄介ごとの諸々をいっとき忘れさせてくれる秘密の場所だ。

 ドアが開き、閉まる音を聞くより前に、俺はジュリオに抱きすくめられる。
 おろしたてのコンプレートから漂う、クリーニングの日差しのような匂い。その奥にジュリオの肌の匂いがある。俺はそれに辿り着きたくて、がむしゃらにジュリオのネクタイを緩め、シャツのボタンをはずす。
「ジャンさん……」
 苦痛を堪えるようなジュリオの声。痛々しくて哀れで、俺はジュリオの胸倉を引き寄せキスをする。俺たちは砂漠で水を分け合うように互いの唇を貪った。
 キスをしながら、初心者のワルツみたいなステップで俺たちはベッドに倒れこんだ。
 俺をみおろすジュリオの顔は、コロンビアの陽に焼けて、少し浅黒くなっている。
「ジュリオ…お前、焼けたな……」
 そう言ってジュリオの頬を撫でると、ジュリオはほんの少し困ったように目を眇めた。
「黒いのは……お嫌いですか?」
 ためらいがちな呟き。
「いや……なんか精悍っていうか、かっこいいぜ?ていうか……」
 頬に添えた手で、俺はジュリオの鼻梁をなぞる。
「やっば大人っぽくなったよな……顔。まあ30だもんな」
 そういう俺は今年31なわけだが。
「ジャンさんは……変わりませんね」
「それってどうなんだ。カポ的に……?もう少し貫禄とか出ないとまずくね?」
「あ……すいません……」
「いや謝るとこじゃないだろ……って……あ!」
 殊勝な言葉とは裏腹に、ジュリオの手はちゃっかりと俺の衣服を緩め、素肌に忍び込んでいた。
「あ……ジャンさんも、変わってます……。以前よりも綺麗、です」
 声に嬉々としたものを滲ませながら、ジュリオが俺の胸を撫でる。どうリアクションするか戸惑ううちに、手は腹を滑り、下腹部へ流れる。
「あ……ちょっと待った……」
 ジュリオの熱情を削がないように俺はやんわりとその手を押さえる。
「……どうしました?」
「……その、すごい久しぶりだから……かなり処女に戻ってる気がする……」
 我ながらこの言い方はどうかと思ったが、実際そうなんだからしょうがない。
 気持ちのほうはこれ以上ないくらい昂ぶってるけど、女のように体が連動してくれない。ジュリオといられる間、できるだけたくさん繋がりたいから、準備は入念にしないと。
 小さく頷くと、ジュリオは立ち上がり台所へ向かい、手にオリーブオイルの瓶を持って戻ってきた。
「これで……いいですか?」
「あー……俺がアランチーニ作るときに使ったやつだけど……まあいいや」

 俺が料理に使ったオイルで今度は俺が料理されるとか……バカなことを考えるうちに俺は裸に剥かれ、ジュリオに組み敷かれていた。
 オイルに濡れたジュリオの指が、尻の狭間に滑り込む。
 指が俺の孔をこじようとしたがすぐに引き抜かれた。
「うっ……」
「本当に……ずいぶん固くなってます……」
 ジュリオの囁きが耳にかかる。指はゆっくりと俺の孔のふちを慰めるように撫でる。
 
「あの……ジャンさん……」
「ん……?」
「いえ……なんでもないです……」
「なんだよ?言ってみろよ……」
 あがりそうになる息を、ごまかすように俺は笑った。
「その……ジャンさんは、俺と会わない間、自分を慰めたりとか……してましたか?」
 吹きそうになったけど、ジュリオが萎縮してしまいそうだから、努めて真面目に俺は答えた。
「たまーに。毎日忙しすぎて寝るだけ。人間こんなに溜めることができるのにオドロキだよ。ベッドは睡眠の場所。俺のここは完全なる泌尿器」
 
 俺が笑い混じりに自分の勃起を指差すと、ジュリオは体をずらし俺の開いた足の間に顔を埋める形になった。ジュリオの綺麗な唇がためらいもなく、俺のペニスを咥え込む。
「ん……あっ……!」
 久しぶりの性的な刺激に俺はのけぞった。同時に後孔にジュリオの指が入り込み、その部分を性器に変えていく……。

「お、お前は……どうなの?自分でしてたのか……?」
 気を抜くとあっという間に射精しそうだったので、それを堪えるために無理やりジュリオに話を振る。
 ジュリオは俺は咥えたまま、上目で俺を見る。熱情に潤んだ目が凶悪なほどエロかった。
「俺もしてませんでした……」
 俺を咥えたまま、もごもごとジュリオが言う。それは少し意外だった。
 ジュリオは喉奥まで俺を飲み込み、一度顔を離した。唾液にまみれた俺のペニスにうっとりと舌を這わせ、言葉を継いだ。
「……すると、もっと、会いたくなる、から……」
「………」
「治りかけの傷を掻き毟るのに……似てるかもしれません。ジャンさんに会いたい気持ちが……血が噴き出すみたいに……溢れてくる……」
 痛みを堪えるように、ジュリオが目を伏せる。俺は上体を起こして、ジュリオの髪にそっと手を伸ばす。
 犬に褒美をやるように、頭を撫でた。
「俺も、同じだよ。ジュリオ」
 
 仕事が忙しくて、する暇もないというのは、まったくの嘘じゃない。けれどそれ以上に。
 すればする前以上に渇いた。空虚になった。何で俺を包む、あの手が、熱が、匂いがないんだと思い、そして二人を分かつ距離に絶望した。
「俺も………同じ……」
 もう一度繰り返して、俺はジュリオを抱き寄せた。
「ほら……もういいから。来いよ」
 ジュリオを引き寄せながら、ベッドに倒れこむ。

「ジャンさん……!」
 悦びに溢れたその声は、ゴミ溜めを花畑に変えるほどの威力があった。

 
 ジュリオの恋情と熱を体で受け止めながら、俺はジュリオの名前しか歌わないレコードのようになった。
 

|

« メビウスラヂオ後編ー! | トップページ | よしなしごと »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« メビウスラヂオ後編ー! | トップページ | よしなしごと »