絵とテキスト
後藤羽矢子です。
ノベルゲーにおいて、絵とテキストは必ずしも一致するものではありません。
「なだらかな坂道が続いていた」というテキストに、すんげー急勾配の背景が添えられているなんてことは、ザラです。
ラキドみたいに背景メチャクチャ使い回して、どう見ても倉庫なのにトイレとか言い張っているという事例もあります。まあ倉庫でも用が足せないことはないですが。
少し前に松本さんと、スカイプでメビウスラインの話をしていたときのこと。
松本さんが「どうしても一箇所、そこテキストとちゃうやん!って絵があって、それが気になって…」と言うのです。
「えっ?ミサキが朝ごはん作るとこで、テキストでは梅干って書いてるのにスチルじゃタクアンなとこ?」と私が言うと
「違うよ!まあそこも違うのかもしんないけど、五本刀の館の花嫁人形置いてある部屋だよ!」
あー、あそこ…。
確かにテキストでは、花嫁人形の置いてあるところに、人一人入るのがやっとな隙間があって、時雨がそこに隠れてたり、京一郎が新聞の切り抜きを見つけたりとかの描写があったわけですが、スチルでは、高さ10センチくらいの段差しかありません。
「あそこのどこに隠れる空間があるっちゅーねん!」と松本さん。
まあ分業だとそういうことも往々にしてあわけで、私たちも大抵は見なかったことにしているのですが、たまにそういうミョ~~に気になってしかたがないことというのもあるのです。
私も最近そういうことがありました。
それはNO THANKYOUをやってるときで、ハルが攻略キャラたちを誘って夏祭りに行くシーンです。
テキストでは「すごい人人人」とか書いてるのに、背景スチルは人っ子一人おらず、閑散とした無人の屋台が並んでいます。
屋台のなかにすら人がいません。なんか怖い。
いや、背景スチルはだいたい無人の世界なんですが、あまりに屋台の風情が寂しげで思わずブホッとなってしまいました。
このようにノベルゲのお約束に慣れた身でも思わずツッコミたくなるようなことってありますね。
そういうのもささやかな楽しみだったりします。
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