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2006年1月20日 (金)

戒厳聖都超ネタバレ感想

 松本蜜柑です。

 サバト鍋の戒厳聖都、クリアしました。
 RPGとしてはまあ問題は多々ありますが、ありもののCGを使って簡単に作ったファンサービスのおまけ的ソフトに「ロード時間が長い」とか「操作性が悪い」とか「ボリュームがない」とか言うほうがどうかしていると思うので、そんな事はどうでもいいです。このソフトの価値は、シナリオです。ファンサービスとしては、もう感涙の、あのシナリオです。
 最初は、シナリオなどに関しても、お遊び感覚のなんちゃってシナリオだろうと思っていたのですが、違っていました。
 すごくマジでした。

 記憶をなくした赤音さんと思しき主人公が、戒厳に核で破壊されて死者の街となった東京を舞台に、なんだかわからないけども「なにか」を求めて彷徨う話…という説明でいいのかな。

 以降激しくネタバレしますので、プレイするつもりのない人か、もうプレイした人のみ読んでください。これからプレイする人が読んでしまうと、驚愕のオチがバレバレになって損をします。

 主人公には記憶がないので、なぜ自分が彷徨っているのか、なにを探しているのかもわかりません。でも『刃鳴散らす』ファンであるプレイヤーにはわかりますよね。君がそんなにも求めて探し回るなら、そりゃーあの男しかないでしょ。ヤツとまた闘うために、彷徨っているんだよね。でもあの決着では満足できなかったのかしら、赤音さん…。まあこれはお遊びのファンサービスだからなー、あの二人がまた見られるなら、それでいいかー。などとぶつぶつつぶやきつつプレイする私。
 しかし、進めるにしたがって、あ、なんか、違うかも…とわかってきます。この話は、なんちゃってシナリオではないです。かなりマジ入ってますよ。
 各中ボスは本編においてかつて敵として味方としてまみえたキャラですが、記憶がないので赤音さんらしき主人公にはそれが誰だかわからない。
 エロメガネはまた美少年愛好家のエロ心で身を滅ぼすことになりますが、それはそれですがすがしいです。美少年風味な赤音さん(らしき主人公)の腕の中で、それも悪くないかもね、みたいなことを言って死んでいくエロメガネは、むしろあっぱれでした。主を失って生きる意味も死ぬ意味も失った八坂もせつない。あいかわらずの渡の小悪党っぷりもいいです。
 そして三十鈴を手にかけるわけですが…。

 …あー、その話の前に、ラスボス戦のことを。

 主人公が技を出した瞬間は、本当に「えええええええー?!!」でした。魔剣………………(とひっぱりにひっぱって)昼 の 月 ! ですよ。えええええええー、あんた、ってゆーか俺、ってゆーか、赤音じゃなかったのおおおー?! 身体は赤音さんでも、中身は伊烏さんだったのかあああああー! 謎はとけてすべた!
 瞬間、とても、いろいろ腑に落ちました。
 ああ、だから、君はあんなにも求め彷徨っていたのか。
 あの対決で、勝ってすべて燃焼しきって満足して自刃した赤音さんではなく、敗北を喫してしまった伊烏さんだったから、だからなのですね。
 しかも赤音さんのほうは、アンデッドになることもなく、きれーさっぱり昇天してしまっているというのが、また泣かせます。それはとても、とても腑に落ちます。そうですよ、あの赤音さんなら、あの対決の後、未練がましく伊烏さんを求め彷徨ったりしませんよ。もうこれ以上ないほどに、望みはかなえられたのですから。
 しかし、伊烏さんにとっては、そうではなかった。負けたからというのもありますが、やはりそれ以上に、あの対決において、赤音さんほどシンプルになりきれなかったからでしょう。

 赤音は伊烏のこと、というか、彼と自分の剣のことしか見ていなかったし、自分の中でそこんとこだけをキレイに守れれば、あとはすべてが汚泥にまみれようがなにも躊躇しなかった。でも伊烏は、赤音をあれだけ追い求めながらも、最後まで、死んだ女のためだとか、赤音の裏切りに対する憎しみだとか、そんな「よけいなもの」にとらわれていた。その「よけいなもの」が彼の身を重くしていたから、彼は負けたし、それが、彼の未練です。

 ここで三十鈴の話に戻りますが、三十鈴に引導を渡したのはつまり、記憶をなくした赤音さん…だとあのときは思っていたけれど、じつは記憶をなくした伊烏さん(身体は赤音さん)だったわけですよね。これはせつない。三十鈴はこれで二度も愛する男の手にかかって死んだことになります。しかも、一度目は伊烏は三十鈴の敵討ちのために、それを三十鈴と気づかず手にかけ、今回は自分のことすら何者かわからず、もちろん三十鈴のことも誰かわからずのままで。はたして三十鈴は自分を殺した男の正体に気づいていたのか。気づいていたような気がするんですが、どうなのかなー。それを優しい救済として感謝して二度目の死を受け入れた三十鈴は、やはり相手の中の人が伊烏さんだとわかっていたんじゃないのかなあ。(このへん、じつはまだクリア後に再確認していないので、もしかしたら再プレイしたらわかるかもしれないんですが、今ちょっと時間がないので、うろうろな記憶で語っていて、申し訳ありません。)一度目のときの、「三十鈴のため」などと言っている伊烏さんに殺されるのは、真実を知られたくない三十鈴にとってはいたたまれないことだと思うのです。でも二度目はもう、伊烏さんには三十鈴のことになどとらわれていません。ただ赤音にまみえたいばかりの、シンプルマインドになっています。自分が完全に忘れられた女になるのは、つらい事ですが、それは同時に自分の罪も彼の中でもう存在しなくなったということです。や、しかしそれってどっちがいいのかは、私には判断に苦しむところですが…。昔の人は逆に「私を許さないで 憎んでも覚えてて」とか歌ってますし…。(昔の人ってあんたそりゃユーミン…は昔の人か…)いいのか三十鈴…?

 で、まあ、もはや伊烏さんには、何にもとらわれていない、赤音さんしか見えない状態で、ようやくあのときの赤音さんと同じ位置に立てました。よかったね! しかし孝行したいときには親はなしとゆーか、もはや赤音さんは昇天済み…。
 この後の流れも大変納得しました。ただ、私は渡を殺すルートを通ってしまったので、戒厳たんとのエロシーンがあり、それ自体はサービスシーンとして楽しめたのですが、赤音VS伊烏としては大変余計なシーンでありました。これは腐女子として言っているのではありません。とゆーか………………いや、この戒厳たんエロシーンに関してはまた明日以降に語ります。(ってまだこれ以上語るつもりなのか!)

 今日の一枚は、伊烏さんと赤音さん。この絵自体、表情でもうある意味ネタバレなんですけど。
060120hana

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