アキラたんの染まる色
咎狗において、主人公のアキラに対し「主体性がない」という意見をチラホラ耳にします。
確かにそうかもしれない。
でも、いいんです。
何故なら咎狗は、アキラたんが人と関わることによって、どのように変化していくかを楽しむ物語なのですから。
ゲーム開始時のアキラたんは、生の実感も死の実感もなく、他人に対しても興味がもてない。好きというよりは「嫌でないか」で物事を選択していくタイプ。
そんなアキラたんが相手色に染まることによってどのように変わっていくかというと…。(私が攻略した順に紹介していきます)
源泉→やたらとスキンシップをかましてくる親父に、とまどいながらも段々そのぬくもりと甘えることの心地よさに目覚めていく。源泉がアキラに自分の子供を重ねてたように、アキラも「親」のような無条件に甘えられる存在を求めてたんじゃないかなーと思われ。
職業はフリージャーナリスト(源泉)のアシスタント。EDのスチルは乙女モード全開。
ケイスケ→「嫌ではない」けどすごーく見くびってた相手に激情を突きつけられて惑乱。思いは言葉にしてきちんと伝えないといけないということを学ぶ。しかしここでも「好き」よりも「嫌ではない」でHに突入。でもたぶん「好き」はこれから育むんだろうという予感はさせている。
職業はケイスケと一緒に工場勤務。EDスチルは子犬同士のじゃれ合い風味。
リン→ハッキリ言ってこのルートのアキラが一番変化に乏しい。たぶんストーリーの軸がアキラより「リンの成長物語」になってしまってるからでしょう。しかし「裏切ったら殺すよ?」と言うほどの激しい想いをちゃんと受け止めようとした覚悟が彼に生きることの実感を与えたと思います。実際行方知れずになったリンを5年も待ってたし。
職業は不明。EDのスチルは成長したリンの笑顔(ホントにアキラは脇に追いやられてる)
シキ→このルートのアキラたんの変化が一番激しい。しかもEDがみっつもあるので順に書いていくと…。
ED1 シキさんを介護するED。人形のように成り果ててまだ刺客に狙われるシキさんを、シキさんの日本刀で、何故かシキさんのプチコスプレをして守ろうとするアキラたん。
シキさんの強さとアキラ本来の優しさを持ち合わせた、ある意味一番素晴らしい成長。
でも逃亡生活+介護ってすごく大変そうなので、シキさんがいつか覚醒することを願います。
職業は不明。EDのスチルは車椅子に乗ったシキさんとアキラのしっとり風味。
ED2シキさんとアキラ、手に手をとって日本征服ED。ナノの血を取り込んで、最強&最凶化したシキさんの狂気に当てられて、アキラたんもまた壊れていく。
職業は軍の最高指令の忠実な部下。EDスチルはアキラの軍服のあまりの似合わなさに思わず笑みがこぼれる仕上がり。
ED3ナノの血を取り込んで、最強&最凶&最狂になったシキさんが、麻薬王として日本征服。ED2よりも更に深い狂気に当てられて、アキラたんの壊れっぷりもメーター振り切り。
シキの愛人として囲われてるも、シキの気を引くためと、人を破滅させて楽しむためにあちこちの男をつまみ食いするど淫乱に変貌。しかし何故か全ルートのなかで一番愛を感じます。壊れないと愛し合えない二人なんだなーと思うと切ない。
職業は愛人。EDスチルはありえないほど淫蕩な笑顔のアキラたん。
ナノ→シキさんED1のアキラさんに近いけど、より母性が高めなカンジ。
最強の生体兵器、しかし心は寄る辺ない子供であるナノたんに、イロイロと感情を教えてあげるアキラ。そしてまたそれは彼の心の成長でもある。
職業は不明。EDスチルは子を心配する母の表情。しかし子供役であるナノたんは、アキラたんより遥かに強くガタイもいいんでいけど。
とまあこんなカンジです。
自分はどのアキラたんがいいかなーと考えると悩んでしまうのですが、シキED1かナノEDかなあって思います。でも本当は選べないんです。どのアキラたんもそれぞれみんないいんです。ホントにアキラたんはおいしいです。
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